「和瑚ちゃんすごいね、よく頑張ってたよ」
「ほんと、頑張ったな」
二人の先生が口々に褒めてくれるけど、私は診察台の上で縮こまったままだった。
だって、あんなに痛かったのに終わりじゃない。
「まだやるの……?」
芳野先生を見ながらそう言うと、先生は辛そうに眉間に皺を寄せた。
ぽたりと涙が零れる。
「和瑚ちゃん」
芳野先生がタオルを取り出して、もうべしょべしょになってしまった私のハンカチの代わりにそれで涙を拭いてくれた。
「でもな、一番大変な所は終わったからな。あとは今までより痛くないと思うよ」
「そうだよ、ここまで頑張れたんだからね、きっとできるよ」
先生たちが私を励まそうとして言ってくれているのはわかったけど、なんだか逃げ道を塞がれたように感じてしまった。
ぐずぐずして、見放されたらどうしよう。
頑張りますって、続きできますって早く言わなきゃ。
そんな思いに駆られて、心の整理はつかないまま、私は口を開いた。
「……もう、休憩大丈夫です」