好き、嫌い - 3/13

「コンビニのだけど、この前同僚が買ってきてくれて。美味しかったから一緒に食べよう?」

 陽太が冷蔵庫から小さな抹茶パフェを2つ取り出す。
 私たちは夕食を済ませて帰ってきたところで、今日は彼の家に泊まって明日も一緒に過ごす、そんな予定だった。

「うわあ、美味しそう! 陽太が好きそうな抹茶味だね」
「同僚もそう言って買ってきてくれて」

 照れたように笑いながら陽太がパフェとスプーンを私の前に置いてくれた。
 
「いただきます」
「いただきまーす……あ、美味しい!」
「でしょ? 俺もう何回か買っててさ」
「え、そうなの? 新発売って書いてあるけど」

 パッケージに貼られたシールを見ながらそう尋ねる。

「だって初めて食べた次の日にはもう買いに行ったからね」
「え!? 早くない?」

 そんな話をしながら少しずつ味わって食べる。
 あれ、と思ったのはもう食べ終わる直前だった。

(なんか、痛い……?)

 右下の奥歯がシクシクと痛むような、そんな感覚。でも、それはすぐに気にならなくなった。
 気のせいだよね、たぶん。
 そう自分を納得させて、私は最後の一口を頬張った。